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JR岩国駅 自由通路と橋上駅舎の建設工事が開始!

2015年04月20日 21:31

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JR岩国駅は山口県の陸の玄関口の一つ。
西口は岩国の中心市街地が立地する他、観光名所の「錦帯橋」へのアクセスの起点です。
東口は住居や工業が主体となる街並みですが、こちらは米軍岩国基地への起点も担います。
建設から65年以上が経ち老朽化が進んでいることを受け、
岩国市では施設の更新とバリアフリー化を図るため以下の「岩国駅周辺整備事業」を進めています。
・東西自由通路の整備
・岩国駅の橋上駅舎化整備及び岩国市スペース(観光案内所など)
・地下通路出入口の改修
・西口駐輪場連絡通路の整備
・東西駅前広場の整備
・東口自転車等駐輪場の整備


【岩国市】:岩国駅周辺整備事業について

この内、東西自由通路の建設と岩国駅の橋上化、
及び岩国市スペースの整備、地下通路出入口改修、西口駐輪場連絡通路新設に関して、
2014年3月に岩国市とJR西日本で事業協定が締結されました。

【岩国市】市長記者会見「岩国駅自由通路新設等工事・岩国駅橋上駅舎化工事の施行に関する協定締結について」

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岩国駅計画平面図


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岩国駅完成イメージ
(上記岩国市HP資料より)


自由通路は長さ110m、幅6m。
ホームの上空に改札口や駅舎を移し橋上化します。
2017年度の完成予定で、建設費は65億円です。
橋上化と自由通路の完成後に始められる東西駅前広場の再整備も含めた事業費は90億円となっています。


3月中旬の岩国駅西口の様子です。

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構造はRCなのでしょうが瓦屋根が歴史を感じさせます。


改良工事はこの4月に本格化しました。
駅舎の中にあった店舗は全て閉店し仮駅舎建設のために区画が大きく閉鎖されているようです。
【中国新聞】:岩国仮駅舎の工事スタート

撮影した3月中旬頃は西口広場の北側で、岩国駅支障移転工事が行われていました。

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記事にするのが遅くなってしまったため、既に状況が変わっている所がありそうです。
岩国市のHPで進捗状況が更新されていますのでこちらもどうぞ。
【岩国市】:岩国駅東西自由通路新設等・橋上駅舎化工事の進捗情報について


JR山陽本線内の駅では、西条駅や廿日市駅、大野浦駅、そして広島駅と橋上駅舎化工事が相次いで行われています。
今年1月に完成した西条駅は、見違えるように綺麗になりました。
岩国駅は広島広域都市圏の足を担うJR西日本「広島シティネットワーク」の西の拠点です。
利便性の向上に期待したいですね。



また、周辺では岩国駅西口の南側の地権者らで作る再開発組合が主体となる、
「岩国駅前南地区市街地再開発事業」に関する協議も進められています。

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【公式】:岩国駅前南地区市街地再開発準備組合

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(上記公式サイトより)


北西側から。

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南西側から。

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区域は岩国駅西口の南側に広がる約3000平方メートルの街区で、低層階には商業施設や医療施設、公共施設、上層階は分譲マンションとする複合ビルを計画しているようです。
「岩国ゲートウェイプラザ」というコンセプトのもと地元生活者、観光客、そして米軍関係者の視点にたった機能をが盛り込まれます。
ペデストリアンデッキの整備も想定しており、完成すれば橋上駅舎から自由通路を通り、様々な機能が揃ったこの複合ビルに直接入ることが出来るようになります。
今の駅からは想像もできない変貌ぶりになるかと思います。

当再開発事業のスケジュールは、今年10月頃の都市計画決定から、本組合設立を経て2018年4月着工、2020年3月の建物完成を目指します。
まだまだ道のりは長いです。広島駅周辺の再開発は権利変換の問題で大きく難航しましたが、こちらはスムーズに進むことを望みたいですね。


以上、県境を跨いだ感じがあまりしない岩国市の特集でした。
駅を中心にした都市整備に目が離せません。頻繁に行くのは難しいですが定期的に様子を見に行ってみようと思います。



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総ガラス張りの岩国市役所 新庁舎

2015年04月18日 21:13

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広島市から直線距離にして西へ約30km、JR線では1時間以内で行くことができる山口県岩国市
新型車両227系がデビューしたこともありまして、先月岩国まで行ってきました。
(227系は山陽線では糸崎~岩国間で運行されています。)

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227系「RED WING(レッドウィング)」(JR岩国駅にて)


初めての山口県ネタとなる今回は、2008年3月に竣工した岩国市役所を取り上げます。

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岩国駅から市役所まではそこまで遠くなく、歩いて10分ちょっとで行くことができました。

現在の庁舎は老朽化した旧庁舎に代わり平成20年に現地で建て替えられました。
総事業費は約93億円、規模と構造は
地上7階・地下1階建て、延約2万5000平方メートル
鉄骨鉄筋コンクリート造一部鉄骨造、基礎免震構造となっています。
【岩国市】:広報いわくに 新庁舎完成記念号 フロアガイド(PDF, 約3MB)

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建物の四方がほぼ全てガラス張りの美しい庁舎です。
東広島市を始め、最近の庁舎は"透明性"を意識してかガラスを多用する建物が多いですね。


外観の大きな特徴は、建物北東の角のこの出っ張り。

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この部分は岩国市の市政を担う「議場」になっています。
自然光が入る明るい構造になっているそうです。


東面の正面玄関と、北面です。

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この日は休日だったので役所はお休みです。
庁舎の中央には最上部から地階まで貫く吹き抜けがある他、屋上庭園も整備されています。
平日来れる機会があれば見にいきたいです。

【佐藤総合計画】:設計者視点の作品紹介 / 岩国市庁舎


次回はもう一つ岩国市のまちづくりを紹介します。



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  • 総ガラス張りの岩国市役所 新庁舎(2015/04/18)

中町60m級タワーマンション3棟 建設状況 2015.03 アイレスト中町が竣工!

2015年04月14日 22:33

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平和大通り沿いの中区中町で進行中の3棟の60m級タワーマンションの様子です。
横並びの3棟は西側から順に、アイレストホームによる「アイレスト中町 サンテ・フェスタ平和大通り」(地上19階建て)と
GAパートナーズによる「ソシオタワー中町」(地上20階建て)。この2棟は既に着工済みです。
道路を挟んだ東側には三井不動産レジデンシャルによる「(仮称)広島市中区中町プロジェクト」(地上18階建て)も計画されています。
【アイレストホーム】:アイレスト中町 サンテ・フェスタ平和大通り
【GAパートナーズ】:ソシオタワー中町

前回の状況です。5ヶ月くらい空きました。
中町60m級タワーマンション3棟 建設状況 2014.10 ソシオタワー地上部など


平和大通りの正面から2枚。

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一番最初に建設工事が始まっていた、西側の「アイレスト中町サンテ・フェスタ平和大通り」2月に竣工を迎えました。
既に入居も始まっているようです。
3階以上の構造を、柱となる鋼管にコンクリートを充填する「CFT構造」にしたのもスピーディーな施工に繋がっているようです。
耐震性にも優れます。
外観は隣の三井ガーデンホテルと似た自然な色合いで、既に周りの景色に馴染んでいました。

完成してみると、東隣で6割ほどの高さまで到達した「ソシオタワー中町」の方がかなり太さがあるのが分かりますね。


南東側から。

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一番手前のタワーパーキングの前にも、三井不動産レジデンシャルによる18階建てマンションが建設される予定です。


完成した「アイレスト中町」の前から。

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公式サイトには完成した建物の写真が掲載されています。
エントランス部分は石が多用されており高級感があります。室内には天然木や漆喰など素材に拘った内装になっているようです。
お金があったらなぁ…


アイレスト中町は2月に竣工しました。
ソシオタワー中町は2015年8月、
三井不動産の「(仮称)中町プロジェクト」は2016年10月の竣工予定になっています。



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  • 中町60m級タワーマンション3棟 建設状況 2015.03 アイレスト中町が竣工!(2015/04/14)

高架化が完了 大規模な駅ビル建設が行われるJR大分駅

2015年04月13日 23:02

本日は広島ではなく九州は大分駅を取り上げます。
実は正月に旅行に行ったのがようやく今日記事になります(笑)


JR大分駅は、日豊本線、久大本線、豊肥本線の3路線が乗り入れる大分県の中心駅です。
乗車人員は平成25年度で約1万7000人で、JR九州管内で4番目に位置します。
平成8年度(1996年度)から連続立体交差事業が進められ、3年前の2012年3月に全面高架化が完了しました。
高架完了後は、地上駅時代の線路跡等を活用した駅ビルの建設や区画整理などが行われています。


―JRおおいたシティ―
大分駅周辺の新しい施設の総称です。
商業施設の「アミュプラザ大分」・「豊後にわさき市場」、地上21階建て「JR九州ホテルブラッサム大分」、大型駐車場などで構成されます。
「豊後にわさき市場」は高架化の完了と同時に高架下1階にオープンしました。
駅ビル商業施設「アミュプラザ大分」は今月16日にグランドオープンを迎えます。

【大分駅ビル】:JRおおいたシティ



駅北口から駅ビル全体の様子です。

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最初に書いた通り今年の始めに撮影した少し古い画像です。現在はもうほとんど完成していることでしょう。
画像左側が、主に「JR九州ホテルブラッサム大分」が入る、高さ88m、地上21階・地下1階の駅ビルです。
19~21階は「シティスパてんくう」という露天風呂を備えた温泉施設になります。大分らしいです。
画像右側も駅ビルです。1~4階までが「アミュプラザ大分」として16日に開業します。
テナントは全部で183店舗に上り、119店舗が大分県初出店、18店舗が九州初出店になるそうです。シネコンも入ります。
今回は時間の都合で詳しく撮影できませんでしたが、化粧板に木を用いた素晴らしいバスターミナルも完成していました。


駅の正面玄関の方に進みます。

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いやぁデカイ。
大きな屋根が張り出しており様々なイベントに活用できそうです。
建て替えられたJR博多駅・JR博多シティを連想します。
ちなみにJR九州で「JR○○シティ」と名付けられるのは博多駅とこの大分駅の2つだけだそうです。


高架駅の構内・自由通路に入ります。

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なんと風格が漂う空間でしょうか!
駅という感じは全くせず、商業施設そのものです。
この自由通路の東側が高架化完了と同時にオープンした「豊後にわさき市場」です。
土産物店をはじめ、飲食店や惣菜店が入居します。



通り抜けて南口に出ました。

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北口に比べるとシンプルですが綺麗にまとまっていました。
ちなみに大分駅では先ほどの北口を「府内中央口」南口を「上野の森口」と呼ぶそうです。

それから大分駅から南側の市道にかけて、長さ444m、幅100mのシンボルロード「大分いこいの道」が昨年7月に整備されています。
「大分駅南土地区画整理事業」の一環です。
4車線の道路に沿って総面積約2.5ヘクタールの広場を設けるという大胆過ぎる都市計画には目を見張るものがあります。
【大分市】:シンボルロード「大分いこいの道」の概要についてお知らせします


自由通路内の改札口から、ICOCAをタッチして中に入ります。

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改札から先はまた少し雰囲気が変わります。白を基調にして非常に明るいです。
この部分の発車標はLCDパネル3枚(と広告用1枚)を用いて表示されています。


改札内コンコースにやって来ました。

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こちらも素晴らしい!
床が木目調になっており落ち着いた雰囲気です。天井が木目調だった自由通路とは対称的ですね。
エレベーターが通路の真ん中にありますが、シースルーになっているので狭さを軽減しています。


ベンチ。

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JR九州はこういう所がお洒落ですよね。


通路内の発車標は三色LED式です。

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独特です。


エスカレーターから2階ホームに上がります。

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高架駅らしく自然光が多く降り注いでかなり開放的です。
サインや発車標は黒でまとめられておりカッコいいです。
床はアスファルトではなくグレーのタイルで敷き詰められてます。


待合室付近と天井の様子を。

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乗車位置案内や停止位置目標、信号などは広島駅のように天井から直接吊るすのではなく、
一本鉄骨の梁を通してそこに統合して色々なものを設置しているようです。スッキリしてていいと思います。
主に利用する範囲ではきちんと天井の化粧板が設置されています。



以上、広島人によるJR大分駅の紹介でした。
3年前に高架化完了したばかりの駅ということでまだピカピカ。機能的にもデザイン的にも素晴らしい駅でした。
他県の人間がビックリするくらいですから、地元の日常的に使っていらっしゃった方はもっと驚いたのでしょうね。広島駅の改良とも通じる所があります。
大分駅の一日の利用客は1万7000人で、広島駅の1/4もありません。(そこにも驚きました…)
余計なお世話かもしれませんが、この街に立派な駅ができてこれだけの大型商業ビルが出来るとなれば、周辺の商業地区や商店街への影響は避けられそうにありません。
南口には駅ビル利用客用の大型駐車場が建設されているのが印象的でした。
なんとか駅を中心とする市街地全体に人を呼び戻し、おおいたシティが未来を牽引する存在になってほしいです。

アミュプラザ大分は4月16日、JR九州ホテルブラッサム大分は4月23日に開業する予定です。



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  • 高架化が完了 大規模な駅ビル建設が行われるJR大分駅(2015/04/13)

駅前大橋線 広島駅構造に関するアイデア募集結果

2015年04月08日 22:56

先月、広島駅に高架で乗り入れる駅前大橋線計画(広島駅南口広場の再整備)に関して、
時間短縮効果を最大限得られるターミナルの構造を皆様から募集しました。
【駅前大橋線】最適な広島駅の構造は?


大変遅くなりましたが、皆様からのご提案を公開致します
→アイデア募集結果をダウンロード(第二版)



両渡り線を広島駅側にもう一つ設置するという案が多かったです。
一つだけの場合より確実に柔軟性が増しますね。
もし広島市案のような基本的な頭端式を維持するならば、これは採用してほしいです。
乗り場に関しても興味深いものばかりです。是非ご覧下さい。



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  • 駅前大橋線 広島駅構造に関するアイデア募集結果(2015/04/08)


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