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日本郵政が不動産強化 広島は

2015年11月22日 00:07

ご無沙汰しております。
ここ数日かなり忙しく全く更新できませんでした。

久々の更新はこの話題を。

【日本経済新聞】:日本郵政、不動産を強化 名古屋で11日に再開発ビル竣工(以下一部転載)

 日本郵政グループが全国の主要ターミナル駅前での不動産開発を強化している。東京と札幌の駅前ビルに続き、11日には名古屋駅前の再開発ビルが竣工。来年春に向け博多駅前の開発も進む。2017年度までに不動産開発に700億円を投じる方針で、不動産部門を収益源に育てられるかが経営安定のカギを握る。

 日本郵政グループは民営化後の07年から不動産開発を本格化。12年に東京駅前の旧東京中央郵便局跡地に「JPタワー」が開業したほか、札幌や大宮で再開発を進めてきた。「輸送手段の変化で生まれた遊休地を活用する」(日本郵便の野村洋不動産部長)狙いだ。

 郵政グループの大規模事業は名古屋、博多の駅前再開発で一段落する。次の候補とされる大阪や京都、広島の駅前再開発を成功させられるかが試金石になる。

(ここまで)


東証一部に上場した日本郵政が各地で不動産業を強化しているようです。
東京駅丸の内の目の前に2012年に竣工させた「JPタワー」を皮切りに、今月11日には名古屋駅前の再開発ビル「JPタワー名古屋」が竣工。
来年春には商業施設主体の「KITTE 博多」が開業します。
【公式】:JPタワー名古屋

「JPタワー名古屋」は高さ196m、地上40階、総延床面積は約18万平方メートルという巨大オフィスビルです。


こちらはJR博多駅前で進められている「KITTE博多」の外観。

201509kittehakata.jpg

核テナントには九州初出店となる「マルイ」が入居します。


郵便物を鉄道で輸送していた名残から、全国の駅前に老朽化した郵便局が残されており、それらが再開発されてこのように大きな話題となっています。
日経新聞の記事では
"次の候補とされる大阪や京都、広島の駅前再開発を成功させられるかが試金石になる。"
と締めくくられています。
これは日本郵便が記者に漏らしたものか、記者の予想か区別がつきにくいですが、
周辺で大規模再開発が同時進行し、自由通路開業と路面電車駅前線で今後大きく人の流れが変わる広島駅前の
「広島東郵便局」の再開発に大きな期待がかかりますね。

201511higashi_yubin.jpg



広島市のオフィス空室率は最新の9月のデータで3.9%と極めて低いレベルまで下がっています。
「JPタワー名古屋」のような超巨大ビルまではいかなくとも、100m以上のオフィスビルがふさわしいのではないかと思います。
業務・商業機能はもちろんですが、会議室や展示会のようなカンファレンス機能を持った建物が欲しいところです。
この点では西口にそのような施設が多く集まる岡山にも差をつけられています。
JPタワー名古屋は専用のHPまで作られているようです。


日本郵政は2016年度末の完成を目処に、西風新都に新たな広島の郵便処理施設を建設します。
東郵便局から一定の機能移管が済めば、ここの再開発が始動する可能性もあります。
今後は大注目です。
【建設通信新聞】:約44億の清水建設/新広島処理施設/日本郵便



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駅前大橋線 広島駅構造に関するアイデア募集結果

2015年04月08日 22:56

先月、広島駅に高架で乗り入れる駅前大橋線計画(広島駅南口広場の再整備)に関して、
時間短縮効果を最大限得られるターミナルの構造を皆様から募集しました。
【駅前大橋線】最適な広島駅の構造は?


大変遅くなりましたが、皆様からのご提案を公開致します
→アイデア募集結果をダウンロード(第二版)



両渡り線を広島駅側にもう一つ設置するという案が多かったです。
一つだけの場合より確実に柔軟性が増しますね。
もし広島市案のような基本的な頭端式を維持するならば、これは採用してほしいです。
乗り場に関しても興味深いものばかりです。是非ご覧下さい。



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東郵便局で始まった修繕工事

2015年02月03日 22:10

先月広島駅周辺の再開発現場を歩いておりますと、南口広場の西側にある広島東郵便局の建物が足場で覆われているのに気づきました。


201501postoffice-1.jpg


201501postoffice-2.jpg

以前の姿はこちら


何の工事がと思い建物の周囲を歩いてみるとこのような看板がありました。

201501postoffice-3.jpg

「広島東郵便局ほか1箇所 外壁・防水修繕工事」

とのことです。
このビルの建て替え計画は今のところ無いのは分かっていましたが、このタイミングで修繕工事を行うということは、確実にまだ数年は動きがないということでしょう。
ただ、B・Cブロックの再開発や駅前大橋線、駅ビルの整備など、周辺の環境は大きく変わります。
郵便局方向のペデストリアンデッキも建設される可能性もありますから、
駅前大橋線が走りだしている頃も何も動き無しということはないと思います。
日本郵便の中でも投資の順番というのもあるでしょうし、気長に待ちたいです。



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激変する広島駅南口。課題を考える 【路面電車編】

2014年09月07日 16:16

広島市は2日、広島電鉄及びJR西日本と合意した、広島駅南口広場の改良に関わる基本方針を明らかにしました。
広島駅南口広場の基本方針!広電の高架と駅ビル建て替え、デッキ計画などまとまる

【広島市】:広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針の決定について

路面電車の駅前大橋線移設と高架での広島駅乗り入れや、広島駅駅ビルの建て替え、歩行者空間の整備などがまとめられています。
昨日は駅ビルを中心にまとめました。今回は路面電車の駅前大橋線を中心に課題を考えていきます。
激変する広島駅南口。課題を考える 【駅ビル編】


本題に入る前にご報告ですが、実は今月3日の水曜日に「路面電車を考える会」の企画に参加させていただきました!
まず今年4月から運行をはじめた中国JRバスのオープントップバス「めいぷるスカイ」を貸し切って循環ルートの視察を行い、
その後食事をしながら皆様と懇親会を開き色々なお話をさせていただきました。
現場の方々からも直接お話を覗うことができとても貴重な一日となりました。
お招きいただきまして心より感謝しております。

201409kangaerukai-1.jpg


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前日に広島市から基本方針の発表があったわけですが、会の開催のタイミングは本当に偶然だったそうです。
当然話の内容も駅前大橋線や環状ルートが中心となりました。

本題に入ります。
まず考えさせられたのが、高架となる広電広島駅の構造です。
基本方針の資料にはこのように書かれています。

201409koutsu-shisetsu.jpg

"各方面別に4系統分の乗り場・降り場を確保する"とのこと。
一見すると良さそうに思えますが、実は紙屋町や八丁堀まで行きたい人にとっては「結局どの電車に乗れば早く着けるのか」ということが重要であり、系統別に分かれていると混乱を生む可能性もあります。
整理しますと現在広島駅には4つの系統が乗り入れており、
例えば紙屋町までなら1・2・6系統、原爆ドーム前までなら2・6系統のどれかに乗ればたどり着く事ができるわけです。

さらに問題なのは頭端式となる広島駅のホームの手前で交差しなければならないポイントが生まれること。
これまでのホームですと、比治山線を除いて降り場と乗り場が別の場所となっており、お客が乗車中の時点では乗り場ホームに電車が移動しているので比較的スムーズに入れ替えができていました。
乗り場についても比治山線以外の1・2・6系統は同じホームで乗れるので意外と合理的です。
"降り場専用の入れ替え線が無いと思われる新しい広島駅のホームでは、広島駅に入ってくる電車と輻輳が起き、
駅前大橋線での短縮効果4分は意味が無くなってしまう。"
運行を預かる広島電鉄の現場ではこのようなことが危惧されておりました。

これらを解消するにはどうすれば良いのでしょうか。
広島市の平面図を見ると分岐器やホームは道路上に一切無く、完全に駅前広場に入ってから始まっています。

hiroshimaeki-minami_kihon.jpg

構造上または法律上の問題でしょうか。
もし道路上空を使用できるとするなら以前紹介させて頂いていた、めりみりさんの「プランC」のような形が良さそうです。
【*Hiroshima-Terminal*】:広電駅前大橋ルート(21) - 広島市案?を元に考えてみると…

ただその場合でも、トラスやアーチ構造を採用しなければ広い交差点をまたぐことは難しそうで、建設費の増大も考えられます。
それを逆手に取って、全国でも類を見ない独創的な高架橋にでもなればいいのですが。
オランダ・ハーグの美しいトラム専用橋



もう一点はやはり住民より提案された環状ルート
駅前線早期実現のためには妥協しなければならない部分もあるとは承知していますが、環状ルート(新しく路線を設定すること自体について)は本当に慎重に慎重を重ねて検討しなければならないと思います。
環状線運行により稲荷町交差点や本線の列車密度がさらに増加すれば、駅前大橋線の効果が相殺されてしまう可能性もあります。そうなれば事業の意味がありません。
採算がとれるほど利用者がいるのかという点についても疑問が残ります。

実は路面電車を考える会としてめいぷるスカイを貸しきって市内を走行した目的のひとつが、住民提案の環状ルートと考える会が提案された環状ルートを比較する。というものでした。
こちらです。
【路面電車とLRTを考える館】:広島市 「路面電車を考える会」が循環線案を提起

ただ、考える会もあくまで住民から提案されたルートの対案であるとのことで、同じく運行密度や需要について疑問はお持ちのようでした。

今回の件でもそうですが、一度設置したものを廃止・取りやめにする場合はかなりの困難が伴います。
ですから是非とも開業する前にいくつかの条項を決めておきたいです。
まずは江波線と直通する9号白島線と同様に、朝夕のラッシュ時間帯は運行しないこと。
そして利用状況などを分析し、開通後2~3年程度を目処にもう一度事業判断をすること。
利用者数や多系統への影響から存続が困難と判断された場合には、廃止や他の系統との統合も含めて改めて判断すべきだと思います。
ループで完結するのではなくて、大阪環状線のように半周周った後に横川や江波に向かうような路線を設定すれば、
全体の列車の総数を増やさずに環状路線も維持できるのではないでしょうか。



以上、広電にお勤めの方から伺ったお話も交えて課題を考えてみました。
幸か不幸か、まだ実際に電車が走り始めるまでには時間があります。
数年前から具体的な議論がなされていただけに、"まだ10年あるのか"と感じるのは正直なところですが、
時間がかかるからには駅前大橋線の整備効果を100%得られるような完璧な事業計画をもって、広島駅南口の夜明けを迎えたいものですね。


おまけに、めいぷるスカイから撮影した画像をいくつか。
通常のバスより高い視点とオープントップの天井。全てが新鮮に見えました。

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激変する広島駅南口。課題を考える 【駅ビル編】

2014年09月04日 22:44

広島市は2日、広島電鉄及びJR西日本と合意した、広島駅南口広場の改良に関わる基本方針を明らかにしました。
広島駅南口広場の基本方針!広電の高架と駅ビル建て替え、デッキ計画などまとまる

【広島市】:広島駅南口広場の再整備等に係る基本方針の決定について

路面電車の駅前大橋線移設と高架での広島駅乗り入れや、広島駅駅ビルの建て替え、歩行者空間の整備などがまとめられています。
一昨日の記事で皆様からたくさんのコメントを頂いたので、駅ビル編と駅前大橋線編に分けて改めて考えてみたり課題を探してみたりしようと思います。
今回は建設中の広島駅南北自由通路と直結するJR西日本の駅ビル編です。

まずはこの基本方針決定を伝えた3日の中国新聞の記事から紹介させていただきます。

【中国新聞】:アクセス向上 経済界期待

20140903minamiguchi_chugoku-np.jpg
(2014年9月3日付 中国新聞朝刊紙面より)

この新聞記事の一番最後の段落になりますが、JR西日本広島支社の真鍋支社長JR西日本の真鍋社長は新しい駅ビルの規模について
「現在のような大きさが必要なのか検討したい」と発言されたようです。


言葉通り受け止めるならば、必要なければ現在のビルより縮小した規模になる可能性もあるということになります。
"隣の芝生"ではないですが、博多駅が同じような規模だった旧駅ビルから立派な巨大商業ビルに生まれ変わったのを見てしまっているので、もし小さくなるのであれば少し残念。
ところが、このブログでも何度も取り上げているように広島駅ではホームの上空と新幹線口に新たな店舗スペースを増築する工事を行っています。
増床される広島駅商業施設の出店計画書公表!
これまでは1万平方メートル程度だった広島駅の店舗面積は、およそ2倍の1万9600平方メートルにまで拡大されます。(この数字は現在の駅ビル「ASSE」の床面積も含みます。)
駅が新しくなるからといって利用者がとてつもない割合で増えるわけではありませんから、建設するJR西日本にとって慎重になるのは当然でしょう。

似たり寄ったりな店舗ばかりで採算が取れないのであれば、今の時点で広島駅や中心部では満たせないニーズやシンボリックなデザインを取り込んで欲しいですね。
例えばシネマコンプレックス(シネコン)。
残念ながら今広島市内で映画を見に行くといえば郊外の大型SCに大半の人が流れています。
もともとこの駅ビルに「広島ステーションシネマ」という映画館がかつてあったのですから、都心部へ映画館を戻すとすればこの広島駅しか無いと思います。

コメントでは観光客の方々が立ち寄れる飲食店をもっと増やしてほしいという声もありました。
もちろん今でも無いことは無いのでしょうが、駅ビル内に分散してどこに何があるのかわからないイメージは確かにあります。
ちょっとした軽食からお好み焼きだけではない広島の味を楽しめるまとまったレストラン街に期待したいです。

もちろん担当者の方は綿密に需要を予測されてこれから店舗計画を立てていくのでしょうから、規模も含めて今後注目しておきたいですね。



続いて歩行者デッキに関して。
計画では新しくなる駅ビルの2階に路面電車が乗り入れますが、同じ2階レベルに歩行者デッキも設けられます。
するとデッキは中央で路面電車のホームによって分断されることになります。

hiroshimaeki_minami-image1.jpg

イメージ図でもデッキと電車の軌道との境には何か柵が設けてあるように見えますね。
これは確かに安全面からも列車の運行面からも、通れなくしておいたほうがいいと思います。

この点、北九州市の小倉駅では同じ駅ビルに軌道が突っ込む形ながら、2階のデッキの更に上にモノレールが乗り入れているので駅ビルの前を横断する歩行者の支障にはなっていないんですよね。

kita-kyusyu_kokura-5.jpg



計画の平面図です。

hiroshimaeki-minami_kihon.jpg

路面電車のホームは自由通路の手前まで食い込むため迂回するのは大変になりますが、デッキ上で線路をまたぐハの字状にエスカレーターを設置して対応できないものでしょうか。
3階(ハの字の頂点)ではもちろん駅ビルと接続するので、お客の呼び込みにも繋がります。


今回は路面電車の乗り入れによって建て替えが決まったJR西日本の駅ビルを中心に考えてみました。
明日は駅前大橋線や環状線についてまた更新してみたいです。



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